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第1回 昨日まで元気だったあなたが突然~3人のストーリー

脳梗塞にならずに健康で若々しく生きるために、抗加齢学会専門医が監修するドクターズコラム。記念すべき第一回でご紹介する3つのストーリーは、実際に脳梗塞になられた患者様の実話です。もちろんそれまでは元気で過ごしていたのですが、ある日突然こんなことが起こります。

58才、男性、脳梗塞症例
「まさか自分が病気に罹っているとは思ってもいませんでした」

あれは出張中の食事会の席でのことでした。トイレに行こうと思い立ったのにうまく立つことができず、酔ったのかと思いしばらくじっとしていましたが、気分が悪いのでホテルに帰ろうとしてタクシーを呼びました。しかし、足が上がらず一人ではタクシーに乗れなかったため、知人につき添って貰いホテルまでなんとか帰りました。ホテルでは着替えも思う様に出来ず閉口しました。
翌日はなんとか新幹線に乗り込んだのですが、駅まで家族に迎えに来てもらわずには駅から自力で帰宅することができませんでした。その日は日曜だったので月曜日に掛かりつけのクリニックへ行くことにしました。
しかし、この時はまさか自分が病気に罹っているとは思ってもいませんでした。月曜日にクリニックへ行くと大きい病院を紹介され、そこでMRIを撮られて、脳梗塞と判明し、即入院。担当医師からは、「よくこの程度で済んだね」と云われました。約半月入院しましたが、後遺症としては、ろれつが回らず、左半身に少し麻痺が残りました。

40才、男性、脳梗塞症例
「脳細胞の破壊の程度によっては今の仕事を続けられないかもしれないという恐れが湧きました」

2月の寒い日が続き風邪をひいていました。仕事が忙しくて毎日遅くまで残業をしており体調は良くありませんでした。特に異常との自覚はありませんでしたが、自動車を運転しているとき、曲り角で路肩に乗り上げたり、道端の電柱にサイドミラーをぶつけてしまったりしました。
その後仕事中にろれつが回らなくなることが時々起るようになり、病院を受診し、そこで初めて自分が脳梗塞と知らされました。幸いにして軽度の脳梗塞であったので、入院でなく1ヶ月の自宅静養となりました。それでも会社を離れて働けないことの寂しさを感じました。
また、どの程度脳細胞が破壊されてしまったのか、破壊の程度によっては今の仕事を続けられないかもしれないという恐れが頭をよぎりました。そうなったらこれからどうやって生きていけばよいのか、家族を養えなくなってしまう。そうなったらどうしようと非常に不安でした。
発症当時は、脳梗塞の初期症状について全く無知でした。だから車を路肩にぶつけた時も疲れているので注意が散漫になっていたのかな、とぐらいにしか思っていませんでした。ろれつが回りにくくなった時も、ゆっくりであれば普通にしゃべることができたので重大な事とは思いませんでした。いずれにしても病気について無知であったことが非常に問題だったと思います。病気を知って早期発見に努めるとともに、その原因となる食生活の改善と適度な運動による体質改善に努め予防していきたいと思いました。

56才、男性、 脳梗塞症例
「会社を退社した際の家族の生活維持等色々な事が頭を横切り不安の毎日でした。」

就寝中に午前3時頃突然目を覚まし、寝室の天井を見たらグルグル天井が廻っており血圧が高いせいだと思っていました。6時頃まで我慢していたのですが、直らず救急車で病院に運ばれて脳梗塞と診断されました。病院の先生との会話の中で思い当たるフシは無いですかと聞かれました。思い出してみると4~5日前より車の運転席から後部のシートの荷物を取ろうとすると左腕がつる事が続きましたので先生に話すと「 人によって前兆は違いますが、それがどうも前兆ですね」 と言われました。
発症して救急車で病院に運ばれた時にこれで自分の人生は終わりだと思いました。集中治療室で手当てを受けCT検査を受けて病室に運ばれた時には「 何故自分が病院のベッドに居るのか」 何度も妻に尋ねたそうです。まだ自分が生きていたので後遺症が残らなければ良いといつも思っていました。
まだ現役でしたので会社の仕事の事(役職辞退・退社等)、会社を退社した際の家族の生活維持等色々な事が頭を横切り不安の毎日でした。入院当時は、左半身の熱い・冷たい感覚が全く無くなり、「必ず右手で熱いか冷たいかを確認するように」 言われました。
退院後しばらくしてそれは直ったのですが左足が疲れやすく、シビレも時々ですが、少し有ります。更にボーリング・ゴルフ等カラダを振り回すスポーツが出来なくなりました。
発症前は身長176cm、体重は89kgあり、降圧剤を服用しても血圧も下が95、上が145 位ありました。いわゆる「メタボ」でしたのでそれが多分主要因だと思います。
メタボにならない為にも規則正しい生活と運動が本当に必要だと思いました。更に禁酒・禁煙が出来ればいいのですが、仕事をしているとなかなか難しい事ですので煙草の本数を減らす・お酒の休肝日を家族の協力を得て実行していればと今つくづく思います。

どうして突然そんなことが起きるのでしょう。それには理由があります。(第二回へ続く)